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国際医療センターの臓器移植センターでは、すでに実施している腎臓移植のほかに、生体肝臓移植の実施を計画している。平成17年11月までに腎移植を130例(生体腎95例、死体腎35例)を実施し、埼玉医科大学病院における心臓病センター内の臓器移植センターで85例をフォローアップ中である。将来、脳死肝移植及び膵移植の臨床実施を計画中である。現在、日本臓器移植ネットワーク指定「臓器移植検査センター」を国際医療センター・臓器移植センターに一元化している。
国際医療センターは、文字通り国際交流を前提とした病院運営方針をもつ。診療・教育・研究において広く世界的な規模で双方向性の交流を目指す。具体的には、外国特にアジアからの患者の受け入れ体制を確立する。
外国からの医師・ナース・技術員のトレーニングなどを積極的に実施する。外国人留学生には埼玉医科大学・外国人フェローシップを利用する機会もある。 すでに本学では、正式な提携契約により交換留学生プログラム(Student Exchange Program)を欧米の8施設、アジアの1施設と結び過去10年間の実績がある。一方、埼玉県は中国山西省とは姉妹県となっており、埼玉医科大学と山西省人民病院との提携関係の歴史は古く、今後更にこれを推進する。これらの渉外活動においては埼玉医科大学・国際交流センターと緊密に連動させる。
外国人医師修練制度(厚労省許可制)や本学規則による専攻生、協力教育員、特別研究学生、リサーチフェロー(リサーチアスタント、ポストドクター)、ティーチング・アシスタント、研究支援者などの身分の利用を外国人へ拡大する。
国際医療センターでは、外科的な治療法の急速な進歩や変化を想定しており、従来の“手術室”の概念を大きく変化させた。埼玉医科大学・欧米医療施設視察団の報告にあるように、“手術室”と“インターベンション室”とが自由に転用可能(コンバーチブル・OR)とすることを意図して国際医療センターは設計された。近い将来すら予測出来ないような変化に対応するためにどのようにでも転用可能な“Big Box”という設計思想を付加した。手術の低襲化が更に進み、インターベンションと標準手術を複合したようなハイブリッド型の治療方式(ハイブリッド・サージェリー)が近い将来普通に行われることが予想される。患者を移動させることなく、同じ手術室内でX線心臓血管造影やCTイメジングを行い、その情報によって患者の移動なしに直ちに手術に移行することが可能である。それに対応するために合計19室という多数の手術室(インターベンション室としても利用される)の設置を計画した。特に脳神経外科などで使用される予定のあらゆる手術内容に対応しうる統合型手術室を設置した。
ゲノム医学研究センターとの共同プロジェクトを積極的に遂行する。製薬企業や医療機器企業が主導的に行う臨床治験を従来より更に一層積極的に実施する計画である。一方、医師主導の探索型医療(トランスレーショナル・リサーチ)は、基礎研究の成果を医療現場に移行させて、新しい医療に発展させる臨床研究のことであるが、積極的にこれを推進する。優れた研究プロジェクトを計画することによって積極的に公的研究費あるいは企業からの委託研究費等を導入することに努力する。企業から研究費を受け共同プロジェクトをもって産学共同研究を強力に推進する。企業などより研究員の受け入れる方法を用意する。