精神腫瘍科はがん患者さん、ご家族(ご遺族)の心のケアを行う診療科です。
がん患者さんは、治療経過中に様々なストレスを受けることが知られており、こうしたストレスから半数近くの患者さんに精神科診断がつくといわれています。がんの治療中に精神疾患に罹患すると心が辛いばかりでなく、治療意欲の低下などが生じ、日常生活のみならず治療にも悪い影響の及ぶことがあります。しかし、適切な精神科的治療によって、その精神症状は改善することも知られています。つまり、精神的な治療の必要な患者さんにはできるだけ早く適切な医療を提供する必要があります。
がんによる心のつらさを和らげる医療分野を精神腫瘍学(サイコオンコロジー)といいます。埼玉医科大学では、こうした取り組みを積極的に取り入れ、全国に先駆けて精神腫瘍科を設置しています。
現在、精神腫瘍医、心理士をはじめ、多領域の専門家らで入院と外来の患者さんに対応しています。がんという病気から、つらい思いをされている方のお話をうかがい、必要に応じて投薬も行ないながら、よりよい心の状態で治療が受けられるよう対応しています。また、緩和ケアチームの一員として活動も行っております。
がん患者さんだけではなく、そのご家族も「第2の患者」とも呼ばれ、愛する人の看病など様々なストレスでつらい思いをされることも多く、時に精神科的な治療が必要になる場合もあります。私どもはご家族の精神的な苦悩に対して家族向けの外来を設けて対応しています(家族外来)。また、がんで愛する人を亡くされた方に対しても必要に応じた治療を提供しており、遺族向けの外来も設けています(遺族外来)。
私どもはがん患者さん、ご家族に対し精神医学的な治療とケアを通じて、お役に立ちたいと思っております。
うつ病、適応障害、せん妄などの精神神経疾患全般、および治療経過中に生じた心理・社会的問題などを対象としています。
看病中に生じた不安、抑うつなど精神症状および心理・社会的問題など、さまざまな問題を対象とし、必要に応じて他の医療スタッフと連携を取っています。
がんで配偶者、子ども、親を亡くされた方のうつ病など、死別によって生じた症状に対して、精神医学的治療を行っています。また、集団精神療法などの精神・心理学的アプローチに基づいた治療を行い、必要に応じて他の医療スタッフと連携を取っています。
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初診 |
大西 秀樹 (午前) |
大西 秀樹 (午前) |
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午前 | 大西 秀樹 |
大西 秀樹 (不定期) |
大西 秀樹 | 大西 秀樹 | -- |
大西 秀樹 (不定期) |
午後 | -- | -- | -- | -- | -- | -- |
初診は予約制ですが、お急ぎの場合は精神腫瘍科までご連絡ください。可能な限り早く診察ができるように対応いたします。
がんに罹患して精神的な問題を抱えている患者さん、ご家族は少なくありません。患者さん、ご家族がよりよい精神状態で治療、看病を続けるように支援することが私どもの使命と考えております。そのような患者さん、ご家族の診療を積極的に受け付けております。
ご不明の点などございましたら、精神腫瘍科までご連絡いただければ幸いです。
がん患者さん、ご家族、ご遺族のメンタルケアはまだ一般的なものとして広く取り組まれていない現状があります。今後とも埼玉県内の医療機関と積極的な交流を図り、より良い医療を提供したいと考えております。
地域連携の一環として、現在、埼玉県内の医療機関から患者さま、ご家族、ご遺族をご紹介いただき、精神医学的な治療による症状の緩和を行っております。
また、「死生学勉強会」(月1回・第2水曜開催)などの活動を通して、地域の医療機関とも今後さらなる積極的な交流を図りたいと思っております。
ご不明の点などございましたら、精神腫瘍科までご連絡いただければ幸いです。
診療部長、教授
教授
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