診療部門のご案内

支持医療科

診療内容・専門分野

2018年4月より、前身の緩和医療科より支持医療科を立ち上げました。

支持医療は、がんサポーティブケア(Supportive Oncology)です。支持医療科の使命は、がん患者さんが、がんと診断をうけてから治療し治癒したあとまで、あるいは残念ながら亡くなられるまで、生活の質を最大限に維持できるようサポートし、最良のがん診療をうけられるようナビゲートすることです。

対象は、がんの種類を問わず、がんの進行度を問わずあらゆるがん患者さん(=広義のキャンサーサバイバー)およびその家族です。

以下の相談内容に対応いたします。

 

【がん治療中の患者さん】

・気持ちが落ち込んでいる、不安で眠られないなど精神的につらい

・がん治療薬に伴う副作用が心配、つらい

・痛みや吐き気などがん治療中に発生するさまざまな苦痛がある

主治医と一緒に診療(併診)をしますので、科を移ることはありませんし、がんの治療方針もかわりません。精神的な苦痛に対しては支持医療科でプライマリケアを行います。専門的治療が必要な場合には精神腫瘍科に相談し連携します。

がん患者さんのご家族も第2の患者として大きな苦痛を抱えることがわかっています。ご家族も何かおこまりなことがあれば当科で遠慮なく相談してください。

 

【がんが治療によって治癒し経過観察中の患者さん】

・再発するのではないかという不安で生活に支障が出ている

・治療後の痛みで生活に支障が出ている

・なんだか頭がもやもやして治療前のようにキレがないと感じる

・四肢のしびれが遷延したり、むくみがでる

・家族性遺伝が心配である

・サプリや漢方薬など補完代替医療について相談したい

 

【アドバンス・ケア・プランニング "人生会議”】

エンドオブライフ(End of Life:EOL、人生の最終段階、おおよそ寿命がつきる前の半年から1年間)は、あらゆる人間に訪れます。がん患者さんへの高質なEOLケアの提供は、当科の大きな役割と考えています。EOLの過ごし方を患者さんおよび患者さんの大切な方と話し合い相談するアドバンス・ケア・プランニング(“人生会議”ACP)は、よりよいEOLをすごすための要です。ACPはがん治療中から開始するのが通常で、くりかえし相談をすすめていきます。
 
外来通院中の患者は「支持医療科外来」、入院中は「緩和ケアチーム」で対応しています。

 

緩和ケアチーム

医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、臨床心理士、ソーシャルワーカ、作業・理学療法士などそれぞれのエキスパートが患者さんを中心にして集まって高品質なサポートケアを提供するものです。

緩和ケアチーム

 

支持医療/緩和ケアセンター

すべてのがん患者さんおよびそのご家族に対して診断時から迅速かつ適切な支持医療および緩和ケアを切れ目なく提供するために「支持医療科外来」「緩和ケアチーム」を総括し、関連部門との連携・協力をするものです。がん患者さんやご家族の相談、地域医療機関からの相談にも対応いたします。(日・祭日は不在)

支持医療/緩和ケアセンター 042-984-4126


対象疾患

科の対象となる疾患は、すべてのがん患者さんです。現在がんに対しての治療を受けている、いないに関わらず受診していただけます。(そのほかにも、今後は心不全や呼吸不全、腎不全の最終段階でつらい症状のある方も診療するようにしたいと考えています。) 基本的緩和ケアを行っても、症状コントロールが困難でがん治療に支障がある場合にははやめにご紹介いただければと考えています。からだの症状(身体的症状)とこころの症状(精神的症状)は簡単に線引きできないことも多く、精神症状のプライマリーケアは当科でも行いますので、がん治療に支障がある症状があるときにはご相談ください。

外来診療で、診療時間が長くかかる患者さんは何らかの不安をかかえて迷っている事が多いです。あるいはうつ病など精神疾患が隠れている事もあります。ご本人の悩みをきかせていただいたり、今後受けたい診療の意思決定支援をおこなっていくと効果的なことも多いのでご紹介ください。

リンパ浮腫についても当科での治療対象です。認定看護師と連携し治療を行います。
 


難治性の痛みの緩和について

 当院では、薬物療法のみでは十分緩和できない痛みにつきまして、他の診療科(麻酔科、消化器内視鏡科、画像診断科)と連携し、神経ブロック(硬膜外ブロック、腹腔神経叢ブロック、クモ膜下フェノールブロックなど)や放射線治療を行っております。*放射線治療については、放射線腫瘍科のページをご覧ください。
 なお、神経ブロックの適応につきましては、ご病状を診察したうえで診療チーム内で検討し、治療方針を提案させていただきます。
 


外来医師診療表

 
初診 -- 高橋 孝郎
(午前)
高橋 孝郎
(午前・午後)
高橋 孝郎
(午後)
高橋 孝郎
(午前・午後)
--
午前 -- 高橋 孝郎 高橋 孝郎 近藤 奈美 高橋 孝郎 交代制
午後 -- -- 高橋 孝郎

近藤 奈美
高橋 孝郎

近藤 奈美
高橋 孝郎 --

実績

外来では包括的がんセンターの各診療科から、平均2-4人/週 新しい患者さんをご紹介いたただいています。入院では、緩和ケアチームに20人程度/月 新しく介入する患者さんがいらっしゃいます。院外からのご紹介は今のところ1人/月程度です。
 


紹介時のお願い

当院は、緩和ケア病棟をもたず、診療機能上がんに対する高度な治療を提供することが求められています。抗がん治療が終了し、best supportive careの方針となっている患者さんをご紹介していただいても、状態悪化時の当院での入院は大変難しくなっております。紹介元医療機関が主科となっていただいて入院が必要な時には対応していただければ幸いです。状態が安定している時にご紹介いただければ、患者さんがご希望とされる療養医療機関をご紹介することは可能です。

リンパ浮腫については、対応医療者のマンパワー不足のため、大変申し訳ありませんが、当院で治療を受けた患者さんに限らさせていただいております。

お困りの患者さんがいらっしゃれば、電話にてご相談ください。(日・祭日は不在)

支持医療/緩和ケアセンター 042-984-4126

 


地域連携への取り組み

当院は、緩和ケア病棟をもたず、人生の最終段階での大切な時間を患者さんがご家族とともにゆっくりと過ごすことは難しい状況にあります。アドバンスケアプランの相談をして、希望される療養場所をおききします。ご希望にそうことのできる医療機関をご紹介して連携を行います。最近では最後まで入院療養と同じレベルの医療をうけつつ自宅で過ごすことも可能となっています。
 


担当医師

診療部長、教授

高橋 孝郎

専門分野
緩和医療、支援医療、リンパ浮腫診断
主な資格
日本緩和医療学会暫定指導医、日本外科学会専門医、癌治療認定医、日本乳癌学会専門医

副診療部長、講師

龍神 秀穂

専門分野
がん救急

助教

近藤 奈美

専門分野
緩和医療、支持医療、リンパ浮腫診断、東洋医学

外来医師診療表

 
初診 -- 高橋 孝郎
(午前)
高橋 孝郎
(午前・午後)
高橋 孝郎
(午後)
高橋 孝郎
(午前・午後)
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午前 -- 高橋 孝郎 高橋 孝郎 近藤 奈美 高橋 孝郎 交代制
午後 -- -- 高橋 孝郎

近藤 奈美
高橋 孝郎

近藤 奈美
高橋 孝郎 --